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2万人が参加する植林活動


日中環境保全友好植林実践会は1999年5月に第1回の植林活動を実施してから、毎年3〜40名のボランティアを派遣している。
1回から5回までは黒竜江省饒河県、6回から7回までは同省寧安市東京城で植林を実施(但し、5回はサーズの関係で植樹資金 提供のみ)。
06年の8回からは遼寧省鞍山市岫岩県で行い2,000人が参加、07年の9回には同地岫岩県地元の小中学生達や住民、企業 関係者、林業関係者など昨年の10倍にあたる約2万人が参加して町を挙げての「一大イベント」となっている。
10回・11回と同じく岫岩県で実施して、合計約1万1,000人が参加者した。
12回は場所を大連市花園口経済区老古林村において実施。現地の小中学生や住民、企業関係者を含め約650人が参加した。
これまでの実績は面積190.4haに植樹89万1,000本、参加人数3万5千750人、派遣ボランティア392人。13回も同地で実施を 予定している。
なぜ中国で植林活動を行なっているか、最初は割箸に関係する企業が集まって始まり、割箸の原木産出地での植林を行ってきた。
日本で消費される割箸は現在も9割以上が中国からの輸入に頼っている。しかし、中国で植林を行っていると、どこに行っても木が ほんとに少なく森や林が見当たらないことに気がつき、これでは割箸という前に中国に森を造らなければならないと、関係者の ほとんどが思うようになった。
いつしか、植林の意義は広義の環境問題、とりわけ広大な中国の環境問題(黄砂の問題、水の問題、水害問題、日本と隣接する 海との関係、そして地球温暖化の問題)に転化し、日本にも無関係ではないことに更に気が付いた。今では我々初期の割箸の 問題はさて置き、中国に本物の森を造るべく、がんばり始めている。
理想は、日本の鎮守の森のような環境で、植える苗木にも注文を付け、杉や松などの土がやせる針葉樹ではなく、地元に昔から ある古来種の常緑広葉樹、落葉樹木の苗木を、種類を多くして混植し肥沃な土を生む混交林を提案している。
中国現地の方々には、まだ、あまり理解が得られていないが、これが実は中国の自然を再生する一番良い方法で、最近頻繁に 起きている豪雨による土石流被害を防ぐにも、タブノキやカシ類・クスノキ・シイノキ、蒙古楢などの根が深く張る常緑・落葉広葉樹が 一番いいと言われている。日本の鎮守の森はほとんどがこのような樹種で、阪神淡路大地震の際も、このような樹木がまわりにあった 家は倒壊を逃れている。中国の皆様の為にもなり、黄砂被害や隣接海峡の海の生物への好環境を考えると、ひいては日本の為にも なると確信している。
植林時、我々は地元の小中高の生徒と一緒に活動することを必須条件としている。それは、子ども達に地球環境保全のための植林の 大切さを次世代に伝承し、植えた木の生長を数十年後まで見守って頂き、自分達で植えた植林によって得られる数々の恩恵を、直に 領受していただく事を狙いとしているからだ。

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